3Dプリンタのノズル詰まりを修理してみた。
たまに使っていた3D-printerが、この間の週末に壊れました。
目詰まりなのか、ノズル先からは何も出てこないし、フィラメントのUnloadもどうにも動かず、引き抜こうとしてたら最終的にボキッと折れました。どうすんの、これ?
2018年2月購入なので、ちょうど3年前。Pxmalion CoreI3という組立て式の3Dプリンタで、当時24,000円程度でした。それなりに楽しめたけど、やれることに限界もみえてきたので、また同価格帯のものを買うのも、ちょっと悔しい。
ググってみると、ほぼ同型プリンタのノズル詰まり修理の記事が見つかりました。
分解する前に、最初に針金で探ってアタリをつけたりしていて、とても丁寧な記事で参考になりました。最終手段のドリルには少しビビりましたが。
私の場合は探るまでもなく、溢れんばかりにフィラメント詰まってますので、さっさと分解済み。同じように、ノズル先から細い針金を突っ込んでみると、ヒートシンクに届くあたりまでは進みました。使ったのは、たぶん100均の手芸用か何かの針金。写真だと外してますけど、もちろんヒーターと熱電対はつけたままで試してみました。
分かりにくいけど、引き抜いた針金には溶けた黒いフィラメントが付着してます。
この時点で、フィラメントを引き抜くこともできなかった理由をもうすこし考えてもよかった。Extruderは取り外し済みなので、一度溶けたフィラメントが内部の構造に引っ掛かる形で固まってしまったとか・・・実際はわかりませんが。
深く考えずに、半ばヤケクソで進めていると・・・熱暴走を検出してコントローラが止まりました。なんだろ?
よく見ると、熱電対が抜けてました!
しかも先端がとけて丸くなって、元の穴におさまらない・・・。
この時点で、問題は二つ。目詰まりと熱電対の故障。
問題が増えて、一旦、気持ちが切れました。
#次は光造形にしてみようかな、とか。
Amazonで買い替えなど検討しつつ、気分転換のためにひと眠り。
先に熱電対が抜けてから、熱暴走したんだろうなぁとか、
そう簡単に熱電対とか壊れるかなぁとか思いながら。
気を取り直して、熱電対を手で握ってみると体温に反応して、表示温度が上がっていくので、どうやら壊れてはいない様子。
先端部分が、樹脂が焦げたのか、丸まって太くなっているので、慎重にカッターで削ると無事、もとの穴に収まりました。
ひとつ問題解決。
さらに半田ごてで、ノズルと反対側のフィラメントを溶かしてみると、先端が少しくぼんで、棒のようなもので押し出しやすい感じに、パイプの内径が表れてきた。
この状態で、この細いパイプの中にノズル先端まで、がっつりと硬いフィラメントが詰まっているけど、ヒートシンク近くは通常のヒータ加熱でフィラメント溶けるほど熱くならないし・・・。 適当なドリルもないし・・・さて、どうしたものか?
いろいろ試した結果・・・・
こうなりました。
炎に当てたところはススだらけになるのと、間違って火傷したり、火災報知器を鳴らさないように注意は必要。
実は、本体に付属してきた細長いレンチも、いい具合にパイプに収まります。
今となっては、そのために付属してるのかと思うくらい。
ここでは短いレンチを差してますけど、ろうそくで熱した後に軽く押し込むと、スコッ!とヒートシンクの奥くらいまで入りました。
#これはひょっとして直せるかも? 希望が見えてきました。
あらためてヒーターと熱電対を差し込んで、
PLA preheatで加熱しながら、付属のレンチで押し込んでみると・・・
出ました!
無事開通です。
今回使っていたフィラメントはこちら。
ちょっと強度を期待して高めのフィラメント買ったけど、特にそんな用途もなく普通に消費中。結局、積層のもろいところが弱いのは変わらないし。
説明に「ノズル径0.4mmでも使えるけど、詰まる可能性あり」と書いてあって、その通りになったようにも思いますが、最初の不具合はExtruderでUnloadがうまくできなくなった、というところなんだよな・・・。
#もう一つの問題点。
ここで組み上げて終わるつもりでしたが、せっかくなので綺麗に掃除しました。
Extruder周りの様子は別記事で書きます。